何もないと想える日
2024, Mar 12
付き添いの席に座っていても不安はなかった。心電図は壱定の数値を示していた。
救急車が到着したのは、母の家から遠く名前しか知らない町の病院だった。かかりつけの医院は今日は整形外科の医師が不在、近くの大きな病院は混んでいたそうだ。到着した病院でも電話を受けた医師の断っている声が聞こえてきた。
母に骨折は見られず、寒さで血流が悪いのと神経にさわっているところがあるのかもしれないが検査に異常はないとのことで点滴だけで治療は終えた。
医師も看護師もやさしかった。タクシーまで手配してくれ、此処がかかりつけだったらなあと想ってしまった。
やさしい人は話がわかりやすい。相手の事情を呑み込み、其れに合わせ行動する。其の行動は相手がすっと行動できることに繋がっていく。此の方がいいだろうと云う自分勝手な親切と異なり、相手の立場になって動いてくれるのだ。
何にもないと想える日。其処にやさしい人がいた日。