だんだん
2026, May 10
外出時に着る服は特に要らなくなった。限られた店しかなく遊び場所もなく、必要とあらば母のものを借りることもできると想うと、此処に来てからシャツやブラウスのカフスを取り袖口にゴムを通し直して着ることが多くなった。
不器用なこともあり壱枚直すのにも時間は掛かるが、袖口が汚れるのを気にしいちいち割烹着を羽織る面倒臭さや、Sサイズがみつからず指先まで隠れてしまう煩わしさから開放されたことは大きい。
だんだん好きなものがわかってくる。されど年齢とともに好みも変化する。そうしてはだんだん好きなものがわかってくる繰り返し。
変わらないものも変わるものもいとおしく、それに合わせ繕ったり直したりする自身の手をいとおしく感じたりして、今日も手直しした服を頭からかぶり彼の前に立つ。それからいつものようにお茶にした。