縁
2024, Apr 24
目覚めると吉報とも呼べるものがアイフォンに届いていた。其処には、彼の所有していたTAMAのギターの寫眞と、新たな所有者が添えて下すった言葉があった。上品かつ芯のある音。
雨戸を開け彼に見せる。いい人に引き継いでいただけた、と悦ぶ彼の友人の言葉と一緒に。
縁も人柄。悦ぶ人も、悦んでもらう人も。そして其処にある一緒に悦んでくれる人のいる倖せ。
あたしにとり其れは彼だった。其のとき其のとき一緒に悦んでくれる人はいたけれど、ずっと一緒にいた人は彼で、もうそんな人はいなくなったのだと想っていた。
今回彼の友人と一緒になり悦んだとき、少なくともこれから彼のことで一緒に悦ぶ人が自分にいるのだと想えた。
あたしを倖せにしてくれた人は、これからもあたしを倖せにする気でいるのだろう。そんなふうに想えてならない。