想い事
2024, Apr 23
スリッパを夏用に替えようと下駄箱を開けると、来客用のものしかなかった。去年履いた或の白いスリッパは傷んでしまったことを思い出す。
冬でも裸足で過ごすことが多く毎年スリッパを新しくすることはなく、うっかりすると用意するのを忘れる。また自分で作ろうかと想い、生地がないことを思い出す。
此のところ減らすことを毎日考えている。足すことが頭から抜けてしまっている。
けれど、明日絶えるとわかっても、あたしは今日花や雑記帳を買い足すだろう。スリッパだのお米だののことは忘れてしまうのに。
自分の意識化にあるものは何だろう。そしてあなたの意識下にあるのは何だろう。其れが一致するかどうかでなく、相手を微笑ましく見ていられるのがいいのだと想う。
少しづつ開いてきた白薔薇に、例え明日自分が消えても花のひとつひとつが開くことを想っている。