固執
2026, Aug 13
水を換え花瓶を抱えたときだった。コツッと当たる音がしたかと想うと花瓶は手から離れ、次の瞬間床には水が拡がり粉々になった花瓶が散らばっていた。
泣くでもなくしょげるでもなく淡々と後始末をする自身を味気ないと感じる。固執しないことを淋しいと想うのは、人として熟し方が足りていないのだろうか。
残っている花瓶も悪くはないが、自分で花瓶を買おうと想った。あたしのことだから気に入ったものがみつかるまで数年かかるかもしれない。そこはまだ固執していると云うことだろうか。
まだ見ぬ花瓶の姿を想っては躯に力が湧いてくる。自分は決して固執することが嫌いではないのだと想う。