雨傘事情
2023, Apr 16
玄関先でいつも通り傘を開くと、ぱんと弾ける音が耳に響いた。折れたのでなく、骨が壱本外れてしまっていた。骨を束ねる針金のようなものが切れてしまったらしい。指で骨をきちんとした位置に動かせば、さしているときは問題なく、其のまま買い物に出掛ける。
骨と骨を束ねる部分を繋げる太い針金も外れてしまっているのだと判り、帰宅し元に戻そうと試みるものの全くどうにもならない。
廿年以上使ってきた紺色のジャンプ傘をやっと棄てる気になれたけれど、今後はどう云う傘を持つかで悩む。想えば折り畳み傘は何度か購入しているのに、長傘は是まで戴き物ばかりで購入したことがない。
実家に置いてある或の大正浪漫のような柄の傘を持ってきて使うのが今のところ得策だろうか。それまで雨天の日はどうしようか。
紺色の傘と同じ時期に手に入れた水色のジャンプ傘は弐度くらいしか使ったことがなく古びてはいないけれど、水色は苦手。これからも誰か遊びに来た時の急な雨降り用に休んでいて貰おう。
殴りつけるような雨でもなかったら、雨は好き。特に梔子の花の咲く頃なら好んで雨の日は外を歩きたい。雨に似合う雨傘と共に。