例えば秘密のノートに記すように。

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春の天気


 雨は去り今日は晴れになった。
 昼食を終え残っているセーターを手洗いする。タオル掛けに拡げ軒下に置き、間もなくだった。急に空の色が怪しくなり、ざっと雨が落ちてきた。
 春の天気は落ち着きがない。

 思い出したように茶色の綿パンなんて穿いてみたのに、参時になり肆時になり伍時になる頃には春の空気の冷たさに戸惑ってしまう。
 暑い夏より寒い冬より厳しい季節に感じる。

 飛ばない帽子かさしていられる傘があればいいのに、と強い風に肩をすくめる春。姿勢も悪くなる春。
 冷蔵庫に春キャベツをふたつ並べ、此れがなくなったら嫌だとわがままを口にする。

 春の天気、誰かに似ているような、いないような。

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