植え替え
2025, Jan 19
玄関脇の物置と化した場所を整理するが、物を無くさないことには殆ど変わらない。草花が枯れ乾ききった土だけを残した鉢植えが幾つもあり、こちらの整理は幾らしても追い付かない。
門扉の向こう、道路沿いに置かれた鉢も少し整理しようと手に取ると、おかしな鉢がふたつみつかった。ひとつは実のような花のような赤くまるいものが集まったもので、たぶん仙人掌の壱種だろう。中を覗くとポリプロピレンのようなものが見える。本来容器から抜き取り鉢に植え替えするものをそのまま鉢に入れたらしい。容器はちょっとふれただけでポロポロと崩れ、後の掃除がたいへんだった。もうひとつは葉の綺麗な樹木だったが、鉢植えの下から長い根が数本に渡って出ていた。取り出すのに容易でなく、終わると疲れてしまった。
父が毎日不機嫌で苛ついていた理由がわかるような気がする。
自身を弱らせない為には割り切ることは割り切ること。いつか母が亡くなり自分が生きていたとき、あたしは母の物をひとつも残さないのかもしれない。