回覧板
2025, May 11
町の端から端まで自転車で何拾分間掛かるのだろう。回覧板に入っていた行政区総会なるチラシに記載された班の数に驚く。
総会は全員(世帯ごと壱名)参加なようで、母のこともあり班長さんに委任状を出した。
生まれた村のことを幾つか憶えている。通りの清掃はなく、清掃と言えば神社の清掃だったと想う。高台にあった神社と大きな樹木のことをなんとなく記憶している。
殆どの家が農家だったが、うちはそうでなく、つきあいも他の家とは少し違っていたのではないだろうか。ひとつ齢上のかよこちゃんと云う女の子があたしに意地悪だったのも、うちが(あたし自身も)皆と同じではなかったからなのかもしれない。
他人と同じにすることを特に考えたことはない。けれど協調性がないと言われたことも特にない。
父も特に他人と同じにしようと考えない人だった。変わり者と言われることもあった父だったが、道理と義理を持っていて人づきあいも問題なく、案外人たらしな壱面もあったかと想う。
其のとき其のとき、其の場其の場、で過ごしていこう。今のところ思い入れなどない町、好きも嫌いもない町で。