机と椅子
2023, Apr 19
炬燵を片付け折り畳み式の机を出すと、途端に部屋はゆったりと感じられる空間になった。ほんの少しだけ廣くなった部屋は夏向きになり、まだしまってなかった帽子を急いで洗う。
半分くらいなら本を処分してもいいなと此の頃想うようになった。繰り返し繰り返し読む本や其処だけ何度も開く頁がある本は棄てられそうもないけれど、そうでない本は手元に残さなくてもいいではないか。それだけ読書する時間が減った。またいつか読書する時間が増えても、現在処分しようかと想っている本を果たして其のとき繰り返し読みたいと想うだろうか。
机に向かい、椅子に座って考える。机と椅子は今までぼんやりと想っていたことを具体的なものにしてくれる。満足はいつまで経っても得られない。思い描いたことを実現するのは、たぶん一生の課題であり仕事なんだろう。
何はともあれ、今日も素敵なお茶の時間にするべく、立ち上がり机を離れる。