例えば秘密のノートに記すように。

cancion-de-la-abeja(みつばちのささやき)          

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最良


 日付を確認し埋めていくアルバム。見落としは数枚あり壱冊できあがるのに壱日要してしまった。夕食を用意するには時間がありインキを交換しようとすると、使えないものだとわかる。以前のプリンター用のものがひと揃え残っていたようだ。
 明日買いに行こうと想っていると、取り敢えず防犯の為に窓だけでもと依頼した改築の担当者から連絡が入る。念の為もう壱度寸法を、と言われ、弐度目の確認に、敏速とは言い難いけれど慎重な人に依頼してよかったと想った。母も自分も改築の件は敏速さをそれほど望んでいない。現在の暮らしぶりにおいて最良のものを、と云う考えで一致している。

 寫眞の整理より他に整理することはあるけれど、壱番は寫眞。其れが今の最良。自身を保つために欠かせない。
 何枚もある寫眞は、自分でしか、彼でしか、わからないことが寫り込んでいる。ぽろぽろと今日も泣きはしたものの、此れを見て倖せと想うなら明日はもっとそう想うだろう。

 百日紅の咲く道で自転車を止めた彼。リュックサックから水筒を取り出そうとしているのだろうか。手前は白く、奥は青い木陰。景色に溶けそうになっている彼に、いい寫眞だね、と寫したのは自分なのにそう言って笑う。
 或のときこうすればと云う想いもあるのは確か。其れは齢を重ねて想えたことだと云うことも確か。後悔はひとつもない。

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