想像する
2025, Feb 03
1と記されてあるならば、其処には静物が壱個置かれているのかもしれないし、人ひとりを表しているのかもしれない。ざっくりとした想像しかできないけれど、存在を蔑ろにするのは悲しい。
自分の欠点は夢見がちなことかもしれないが嘆く必要はなく、良く言えば想像できるとも言えるのかもしれない。人は自身の欠けた部分を自身が持つ他のもので補えると知ったとき、卑屈にならなかった自分をあたしは自身で人知れず撫でた。
己の事情を盾にし、こちらが融通の利かないと責める者に想う。事情の無い者など存在するのだろうか。そんな相手に浮かぶのは想像しない人間像で、確定申告をする季節になると溜息が出てくる。
是まで壱度も受け取っていない供託金はどれくらいになったろう。解決まで僅かとなったのでそろそろ受け取っても良いでしょうと先生に言われたが、其の日までこれからも供託書は先生に預けるつもりでいる。
あたしは自身の都合を押し通したり、其のことで虚偽を働いたりはしないだろう。相手が苦しむ様を想像するとぞっとする。