値段が値段なので部屋着にしてもいいと想った麻のワンピースを着て買い物に出掛ける。紺色でゆったりしていることもあるのか特に透ける感じもなく、普段着に充分と判る。
　気温は廿伍度を超え夏日になった。つられて体温が上がったらしく頭痛が起こる。体温調節ができなくなり間もない頃のように肆拾度を超える熱が出ることもなく寝込むこともなくなったけれど、きついのは変わらない。夏が終わるまでは、と想うと負けそうになる。
　ハンガーラックに並べた麻のシャツに今年も御願いしますと手を合わせおどけた後で、今年もリトルミイのタオルをストール代わりに首に捲いて、レモネイドを作ってたくさん飲んで、丈のラグを出して其の上でお昼寝をして、と愉しいことを考える。今年はまた野外ライブにも出掛ける予定があるし・・・。
　嗚呼そうそう扇風機も出そう。気怠さと清涼感が並んでいるのが夏。風呂上がりの扇風機の風、急にやってきた雷と夕立、露草の青い色、グラスに当たる氷の音、・・・それから、と想うとあたしはいつも海の中にいる。
　明日は珈琲に氷を入れて飲もう。