例えば秘密のノートに記すように。

       cancion-de-la-abeja(みつばちのささやき)          

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割烹着を出す


 引き出しを開け割烹着を出す。
 長袖Tシャツの上に割烹着を着て過ごす日々がやってきた。

 卯月。おからもいいけれど、と卵を茹でて潰しマヨネーズと和える。
 昨日おいしそうな食パンを買い、今朝はそうして卵を食べたくなった。

 割烹着の壱枚は袖口にリブ袖を付けたけれど、もう壱枚はリブ袖がみつからずまだ付けていない。
 袖口がゴムだとたくしあげたとき腕に赤い跡が付いてしまう。極たまにだけれど、痒みや痛みが出るときがあるので、なるべくならリブ袖を付けたい。

 夕食のひと品は鰯の梅煮。
 いつ貰った梅干しだったろう。何年物だったかも既に憶えていない。ひとつだけ残った其れを使いこしらえると、味良くできた。
 割烹着のまま食卓につく。いい絵面だと想い、鰯に箸を延ばす。

 藍色でなくても、ろうけつ染めのような模様でなくても、椿の柄でなくてもいいので、もう壱枚割烹着が欲しいと想ったりしている。破れてしまう前にどうぞみつかりますように。・・・と祈った後で生地を買ってきて縫うと云う手もあるか、などと想ったりして。

 脱いだあと衣文掛けに掛けるでなく、机の上にばさっと置いても散らかっている印象が無い。
 壱日を終えるときでも壱日を始めるときでも、割烹着を眼にすると落ち着く。

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