ウォーターヒヤシンスバスケット
2024, Nov 21
同じような籠ばかり購入するので彼は笑っていたけれど、特にヒヤシンスと記された籠は軽くやわらかく使い勝手がいい。
一緒に使う細々としたものを其処に放り込み定位置にしまい、籠ごと取り出し使っては戻すの繰り返し。ファイルケースを入れられる丁度いい大きさのものがみつかれば、いっぺんに伍個くらい買ってしまうのにと想う。
ヒヤシンスをどうやって籠にするのだろうと想っていたらヒヤシンスでなく正しくはウォーターヒヤシンス、ホテイアオイの別名だった。
亀たちの水槽の水が高温になるのを少しでも防ぐため毎年夏になるとホテイアオイを買ってきていたが、夏に食欲旺盛になる彼等はせっかくのホテイアオイを喰い散らかしてしまっていた。
ホテイアオイは薄紫の綺麗な花を咲かせる。奇蹟的に残ったホテイアオイに花が咲き亀と一緒に寫した寫眞は、貴重な壱枚になった。
いつか古代蓮を観に行った池の隣の池に、ホテイアオイが隙間なくぎっしり浮かんでいたことを思い出す。其処にも彼がいて、手を伸ばしたバスケットの向こうにも彼がいた。