ひとりとひとりきりと
2025, Jan 18
テレビとブルーレイをやっと設置する気になりコードを繋ぐ。彼の繋いだ通りにしなければ、あたしはテレビも観ることができない。
たまに連絡する友人がいても、其のこととひとりでないと云うことは違うことだと想う。暮らしが機能しているか否か。自分のひとりと云う感覚は其れに尽きる。
眼の前から彼がいなくなりあたしはひとりになった。一緒に暮らしを進めてくれる人がいなくなった。どうしようもなくあたしはひとりになった。けれど、ひとりきりではない。彼と云う話し相手は今もあたしに存在している。
ひとりとひとりきりとひとりぼっちとでは皆違うんだよね、と言うと長い髪をした彼が傍らで真剣に聞いていてくれた。