あたしがぼくと言っていた頃
2020, Mar 17
パンキッシュなバンビはもういない
いつも飛び跳ねていたバンビ
首に下げた骸骨の指輪が似合っていた
今も夢の中で踊るバンビ
何も言わずに傍にいた
あたしがぼくと言っていた頃 突然ついてきた
空なんて決して見なかった
笑い返すことも知らなくて
ただ憧れた男の人の真似ばかりしてた
いなくなったのも突然で
遠い國へでも帰ったのか
他のきつい眼をした子をみつけたか
パンキッシュなバンビ 寫眞もない
あたしの歌を褒めていたバンビ
灯台まで一緒に行く約束をしていたのに
好きでもない青い色を選び
スカートを残さず棄てて
心を隠してしまったことを見透かしたバンビ
花の香りとあまい蜜
潮騒と朝のまぶしさと
あたしの知らないあたしまで置いていったバンビ