弔い
2024, Mar 12
何も難しいことはなく話はすんなり進んだ。
一緒に行ってくれたいとこが家まで送ってくれる車の中、他の寺で済ませた四九日のお布施の額を伝えると驚く彼に、そう云ったことでも相応しくない供養を途中で止して良かったのだと想う。
誰の供養をするのだろう。其のことだけを考えたい。
其のことだけ考えると凛とした気持ちになる。すうっと気持ちのいい風が躯に入ってくる。たった壱瞬かもしれない。けれど自分(の感情)を棄てられる。そんな気持ちになるのがいい。
彼の傍らに牡丹が咲いたらいいとか椿でいっぱいになればいいとか、そんなことばかりあたしは想っている。其れを黙ってにこにこして見ている彼を想像できる。
彼が笑い自分も笑うのがいい。