終わらない歌
2025, Apr 09
弐階の北側の窓は曇り硝子になっている為、カーテンをつけるのを後回しにしていた。そろそろ窓を開け放つ頃となりカーテンを買いに行く。
左右の端に水彩絵の具で描かれたような新緑の模様のあるカーテンを弐セット買い、窓に垂らすと弐階の部屋はたちまち部屋らしくなった。床板はこんな綺麗な模様だったろうかと想うほど、壱枚壱枚が輝きを放ち始めた。
しようと想うことを壱日ひとつづつしている。其れも壱個完成させるのに幾日も掛かったりして、壱個を細かく分けてはひとつづつに数えている。
手早くだったり手短だったり、そう云うことが自分は本当に苦手なのだと想う。然も完成させてもこれでいいと想ったことはなく、いつでもどうすればもっと良くなるだろうと考えている。終わらないものばかり自分はこしらえてしまう。
カーテンを前に口ずさむROSSOの「シャロン」。また森へ行きたいな、なんて冬の星みたいだった人を誘っていた。