海月
2024, May 06
起きて、牛乳に紅茶の葉を入れ煮る。
昨夜から思考停止状態になった。ふたつ以上のことを同時進行できるようになり、電車に乗っても震えることがなくなっても、動いた後はひとり何もせずに静かに時間を過ごさないと再び動き出すことができない。
読書も映画を観ることも音楽を聴くことも散歩もしない。珈琲を淹れることもしない。洗濯が終わり布団を干したあとは、椅子の背にもたれひたすらだらりとする。
目を閉じて、脳裏に海月が浮かぶ。あれは何処の水族館だったろう。鳥がたくさんいた処とは別な場所だったろうか。うろうろしていると彼の姿が目に入る。
ひとりもふたりも同じだと想える相手はいいなと想う。それも、常に彷徨っている状態、常に混乱している状態、が消える相手。
じっとしていればひんやりとした空気が肌に心地いい部屋で、海月のようにゆらゆらしながら考える。適当な場所をみつけたなら、また彼と一緒に昼寝をしよう。