木材
2024, Nov 27
木材が結構あって驚いた。いつの間にこれほどまでになっていたのだろう。
物を置くのに棚と棚の間の高さや幅が合わず、ホームセンターだったり佰圓均一店だったりと行く都度木材を購入しては簡素な棚を作り、棚に作った棚を置いては物を入れていた。また引っ越すことを想いしっかりしたものは敢えて作らなかった。
捌年間こうして自分なりに工夫してきた証だと想い、木材の殆どを残すことにした。其れにあたしのことだから、此の先も使い勝手が悪いと言い、玄翁と釘を手に簡素なものを作り続けるに違いない。
抜いた釘はどうしたらこうなるのだろうと想うほど曲がっているのものが数本あった。真っ直ぐ打てていないのだとよくわかる。
好きなことと得意なことは決して等しくない。自分がかなりな不器用だと知ろうが知るまいが関係ない。得意なことがひとつもなければ、不得意なことも特にない。
傍でこちらを見ることもなく別なことをしている彼と、遠くから興味深かそう、或いは怪訝そう心配そうに窺っている父を感じながら、木材を抱え笑っているあたしがいる。其れもあたしの日常だ。