弐月の嵐
2025, Feb 15
おとついと同じ、朝から嵐のような風になった。壱歩も外に出られず、夕刻テレビをつけると広範囲で吹いたことがわかり唖然とする。飛んできた屋根で電車が止まり、火事はなかなか鎮火せず、家の玄関前には土が敷き詰められていた。
此の冬は風が強く気温は低く、肌の弱い小さい方の亀の甲羅が汚くなってしまった。つるつると真っ黒な綺麗な甲羅を保つには日光が欠かせないと云うのに、今日は壱日外へ出すことができなかった。
ごめんね、と言い亀を抱きながら、此の冬は苦手な春を待っている。きみも彼が残してくれたかけがえのないもの。