お裾分け
2025, Jan 30
昨日いとこたちの近くに住む母の友人に戴いたたくあんを近所にお裾分けに行くと、其の人はたくあんがお好きだと聞いているのでと言っただけで顔をほころばせた。あたしまでにこにこしてしまう。
母の友人はたくあんと一緒にいろいろなものをあたしたちにくれた。其の中には手作りの小麦饅頭もあった。数からして、あたしたちがいとこの家へ行くことを知り前もって用意してくれたものだとわかる。
以前、此れを地元で有名な店のものより不味いと言い、忘れたふりをし持ち帰らなかった叔母を思い出す。其れを知ったとき、叔母の言動が突然違和感となりあたしに立ち塞がった。好みや生活の質は皆異なり、美味い不味いなど仕方ないこともあろう。他人の選んだものを不味いと言う者は、大概高級菓子折を持参する。
母の友人は何処を切っても同じ。
彼女は話し出すと止まらず、電話を切る間合いがみつからず、彼女と真逆な自分はおろおろしてしまうこともあるけれど、愉快な人だと想っている。
彼女がよこした段ボール箱には山芋も入っていた。お裾分けだろうか。思い出しふふっと笑っていた。