はかが行った。
2024, Feb 29
以前様子を見ましょうと言われた歯茎に埋まっている部分の虫歯の影響だろう。歯茎が腫れてきた。抜歯しなければいけないのだろうかと不安に想っていると、膿んでしまった部分と虫歯を治療し被せものをすれば良いと医師から説明を受け安堵する。
歯が削られる都度振動があり躯が硬くなる。脚が緊張で震えているのが判る。歯ばかりでなく、今ある悪いものが全て消えるようにと寝かされた椅子の上で祈った。治療が終わると疲れがどっと出たらしく、立ち上がるときふらついてしまった。
夕刻、郵便受けに入っていた封書を開く。内容は進捗報告だった。
(壱年経ち)方向性が定まったと連絡を受けたとのことで、余りにも不適切なことをすると如何に後に綻びが出るかのいい例だと想い、浅はかな得について考える。
強引に進める者は強引さに気付けない。己が良いと想っていることが私利私欲だと気付けない。さて、と自身に向け、ジョン・ダンの説教の壱部を拝借し想う。
人は誰も離れ小島ではない。孤立してはいない。みな大陸の壱片であり壱部。誰が亡くなっても、自身が欠けるのと同じこと。故に問うなかれ。誰がために鐘は鳴るや、と。
父は、進捗、捗る、順調、などと云う言葉を使ったことがなく、はかが行ったと言っていたが、古い言い方なのだろうか。
今日ははかが行った壱日だったよと父の言い方を真似ると、そうかと言い頷く父を傍に感じた。