例えば秘密のノートに記すように。

cancion-de-la-abeja(みつばちのささやき)          

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風の止んだ日


 久し振りで風が止んでいる。
 亀たちを外に出し土手へ出掛ける。今朝は川の向こうに富士の山は見えないけれど、菜の花は満開になっていた。散歩にいい道順だと想い土手の道を歩く。

 此の冬はセーターを壱枚編めばいいかと想っていたけれど、厚手の簡素なカーディガンがもう壱枚欲しくなり昨日から編み始めた。明るい灰だと想っていた色は編んでみると青みが掛かっていて、さしずめ深川鼠色と言ったところだろうか。彼に編んだ灰色のカーディガンと同じ色だと想っていたのに、合わせてみるとはっきり違いが判った。
 母に何か言われるのが嫌で彼のものは余り出していない。他人にそっとしておいて欲しい部分と声を掛けてもらうと嬉しい部分とがある。誰に判るわけもなく、電源を落とすかのよう全ての回路を断ち切って短絡しないよう努めている。

 少しづつ人は変化していくものだけれど、流されて変わりたくはない。
 頑な自分に笑い、時折彼に話し掛けては花の咲く道を今日も歩いていた。

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