別の世界
2025, Feb 25
何処ぞの屋敷の広間に数人でいた。あたしの手は彼に繋がれていたが、そのうち手はほどかれ彼はひとりで階段を上っていってしまった。後に残ったのは女性ばかりだった。彼女らが別の部屋に移動するのを見て自分も途中まで後を追ったが、何だか付いていく気がしない人たちに想え付いていくのを止めてしまった。
自分は何処にいれば良いのか迷ったが、移動の途中みつけたテーブルと椅子が数脚置いてある部屋にいることにした。其処で椅子に座っていると、誰かひとりやってきた。彼だろうか・・・、と想ったところで夢から覚めた。
夢から覚め布団の中で折角知り合っても嫌な気持ちにさせられる相手は女性ばかりだと想っているうち、夢をもうひとつ見ていたことを思い出した。
夢の中で母とあたしは米屋にいた。母が米をひと袋買うと、いつのまにか傍にいた叔父が米を抱え持っていこうとする。母が止めると、俺は困っているんだと自分を正当化しそのまま米を持っていこうとするので、あたしが間に入り叔父を止めた。
あたしが米を奪うと、叔父は米屋の土間に胡坐をかき腕組みをし、俺の何処が悪いのだと大声であたしを責め始めた。それであなたは幾つになったら何が悪いか良いか判るのだと問うた。そうして続けて質問をしていくうち、叔父は何も言わなくなった。
そう云う夢だった。
そうして布団の中であたしは想った。
己の損得を考え陰で他者を排除してまで自分の有利に立ち回る女性達と自分の非を話をすり替え正当化する男性達のことを。いつしか別の世界に生きるようになった生き物たちのことを。