窓辺にて
2025, Jan 29
内窓を付けると部屋が狭く感じられるのがデメリットのひとつだと聞いたが、少なくとも自室で其れを感じない。大きな出窓に付けた内窓は鏡のように部屋の中を寫し、寧ろ部屋を広く見せている。内窓と出窓の間に取り付けてあるカーテンは部屋の邪魔になることもなく、出窓の棚の部分に物を置けることも気に入っている。
曇り空の朝、南側に設置されたシャッターを上げる日を想像し、光を吸い込んだ部屋を瞼の裏に描く。毎日の風の強さと整理の付いていない部屋と気持ちを考えると、今はシャッターを上げる気にならない。上げるまで晴れた日は昼間弐階で過ごし、雨の日は此処で過ごそうと決めている。
設置されるまで時間が掛かってしまったけれど、解体しクリーニングしてもらったエアコンは新品同様になったし、花模様の白い電気カーペットはレトロな意匠の電気ストーブと合っているし、亀たちも気に入ったようで居心地は悪くない。
彼と新しく作っていきたかった住処を何処までひとりでできるだろうか。そう想った後で、あれからも一緒にしていたことを続けているのだと想い、ひとりきりで暮らしているわけではないと想うのだ。