珈琲ゼリー
2024, Jul 15
湯の温度がいけなかったのか、蒸らしがいけなかったのか、挽き具合と湯の量が合っていなかったのか、今日は珈琲がおいしいと想えない。午前中ひたすらぼうっとした後で帰省で疲れたせいだと気付く。
着替えて外に出てパンを買ったついでにゼラチンを買った。
珈琲ポットに残っている珈琲にゼラチンを混ぜ、ゼラチンが溶けるまで軽く温める。器は客用の白い珈琲カップ。ふたつ用意してゼラチンを溶かした珈琲を入れて冷ました後冷蔵庫で冷やすと、全くあまくない珈琲ゼリーができあがった。
好みの菓子に出逢ったときの幸福感は、猫を抱くときの気持ちに等しい。それから彼と手を繋いで歩くときの気持ちに、ライブを観ているときの気持ち、朝の光をゆっくりと眺めているときの気持ち、他人のやさしい心にふれたときの気持ち、すぐに皺のできてしまう衣類を洗濯して上手に乾かせたときの気持ち、左に転がれと願ったことが左に転がったときの気持ちに似ている。
できあがった珈琲ゼリーを彼に出すと、生クリイムはのせないの?と言われた気がした。それで、余っちゃうでしょ?と返事をしたら、シュークリイムを買ってきて一緒に食べたら?とまたそんなことをと想うことを返され、ひとつは冷蔵庫にそのままにしてある。
明日はシュークリイムを買いに行かないと。