普段通りに
2025, Mar 31
午前肆時の町を歩く。道すがら鶏に雄叫びをあげられたときは壱瞬脚が竦んだものの、想ったより夜でも町は明るくぐんぐん往けた。
方向音痴よろしく病院の出入り口がわからず院内で迷い、出入り口を出れば出たでどちらへ向かえばよいか迷ったものの、毎日のように散歩しただけありそれくらいで済んだ。そうして帰宅し上着を脱ぐと、亀の眠る布団に倒れるように伏せた。
睡眠不足なのか、起きると熱があるような感じを覚える。血圧、体温とも正常だったが、頭をさわると天辺に痛みがあった。疲れたらしい。
母に届ける荷物もあり病院には自転車で向かった。病棟に着いたとき母はいつもの様子と然程変わりなかったが、数分後嘔吐し苦しいと言い出した。心電図モニターの数値に看護師さんは心臓の動きを心配していたが、吐き気止めを入れるとすぐ落ち着いた。
弐時間ほど一緒に過ごし眠くなりうとうとし始めた母の病室を出、こんなときほど自分は普段通りに過ごそうと想った。此れは夫を見ていて学んだことだ。
帰宅後米を研ぎ、ご飯を炊き、鯖缶を開ける。