吾亦紅
2024, Jun 28
季節が違うのではと想ったけれど、吾亦紅を買ってくる。
壱眼レフのカメラが欲しいと言い彼に選んでもらったことを思い出す。其の後山へ遊びに行った際、吾亦紅が咲く場所で寫眞を撮ってもらったことや、初心者の散歩コースと言えど半ズボンで薄野を平気で歩いたことや(育った場所の裏庭とたいして違わないなあと想い歩いていた)、親子に想われそっちが老けているだの若く見られるだのと互いに相手のせいだと言いあったことや、途中坂のきつかった場所や其処から見下ろせた景色や、下りの杉だらけの光景などが次々に浮かぶ。
昨日整理しているとき寫眞を数枚みつけた。詩のサイトを持っていたとき知り合った男の子からもらった寫眞だった。
彼の真っ直ぐで清らかなまなざしが好きだった。尤も顔は知らず、日記や交わした手紙にそう感じていた。
忘れられないこと、忘れられない人。胸も辺りが温かくなって、ありがとうと頭を下げていた。届かなくとも星のひと粒に忘れられない人たちの倖せを願う。