例えば秘密のノートに記すように。

cancion-de-la-abeja(みつばちのささやき)          

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休日


 平日も休日もなく過ごしてきて、どれくらいの日々になるのだろう。
 朝、することを済ませ、暑さが厳しくなった時間彼の部屋を冷房し、録画したきりになっている映画を観ることにした。
 午后になり外が暗くなったのが気になっていた。そしてとうとう其れはやって来た。激しい雷雨だった。
 
 死ぬ気になれば云々、死ぬのだから云々、と考える人もいるが、あたしはひとつひとつの気持ちを別々に考えることが多い。正直もう此の世に殆ど未練はないが、雷に打たれて絶えてもいいと云う気持ちと、恐い気持ちを一緒にすることはない。またできない。それだから、いい気持ちも悪い気持ちも、良くも悪くも、ひとつの気持ちを忘れずに抱えていたりするのかもしれない。
 あたしの初めてのともだちは猫だった。猫にも気持ちがあり感情を表してくる。けれど猫は人のように壱線を越えてくることはなかった。なのであたしは安心して自分の気持ちを放っておけた。

 壱日の殆どを猫と過ごした日々と、彼と過ごした日々は似ている。
 あれからどれくらい経ったのか、ぼうっとして過ごす時間が多くなった。ただ、悲しみを悦びで救うことはできないし、悦びは悲しみに脅かされはしない。

 今日観た映画は「遠い夜明け」。ジャーナリストとビコーの話。あたしの休日によく似合っていた。

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