デニムの作業着
2025, Apr 17
春になり家の中で羽織るものがみつからず、冬の上着が脱げなかった。
引き出しを開けみつけたのはジーンジャケット。だんだんと着ることが少なくなっていたけれど、アパートや借家に住んでいたのと違い、シャッターがついていたり猫の額ほどとは言え庭があったりと家の中だけでは済まない暮らしに厚手のデニムは似合いそうだ。
昔、彼から貰ったデニムのシャツも、彼のリーバイスのジーンジャケットも此処へ持ってきた。胸が少し弾んでいる。最後になったオレンヂを食べて頬に手を当てる。バッグにしようと想って残したオーバーオールもまだ着ることにしよう。
割烹着もいいけれど、デニムの作業着もなかなかだと想う。袖を折れば洗い物も問題なさそう。
硝子ポットの中には、黒すぐりとブルーベリィの実の入ったあまい味のする紅茶が。草むしりを終えたあとのお茶の時間。