カーペットを洗う
2025, Apr 12
電気カーペットを母の部屋に移す。冬用の上掛けのカーペットはしまい、薄いカーペットと替えた。其の上に卓代わりの炬燵から布団を剥ぎ炬燵だけ置いた。
帰宅し母が元通りの生活を送れるかどうか定かでない。其の可能性の方が低いだろう。集中治療室から同じ階の比較的症状が重いと想われる人が入っている部屋に移り、酸素を入れる鼻のチューブこそとれたが意識が薄い。
自室には新たに麻のカーペットを敷いた。それから弐階に行きゴブラン織りのカーペットを階下に下ろし、外の水道で手洗いをした。以前は壱階で使っていたが、母が大きなシミをつけて以来弐階に移しそのうち屋根の上で洗おうかと考えていた。
敷物は素材によって踵ががさがさになるので、気に入ったものはなかなか棄てられない。綿か麻、または其の混合のものがどうしても多くなる。
門扉の内側にシャッターをつけたことにより両側にできた柵に濡れたカーペットを掛ける。重さに、手伝ってえ、と彼を呼ぶ。できたと言い悦んで、今もあたしは暮らしを続けている。