アップルティーと手編みのカーディガン
2025, Feb 20
ひと月が経ちやっと完成したセーターを躯に当ててみる。
丈は短めだが、襟の開きと袖丈はいい具合にできた。ただ模様の方はほどく前のものと同じように編めず、随分細かいものになってしまった。編み直した方が本来の模様なので以前より上手に編めるようになったとも言えるが、複雑な気持ちを抱える。
今日も朝から風が強い。テレビをつけると、積もった雪の上に雪が降りしきる画が映る。日当たりのよい弐階に上がっても寒くて肩掛けが手放せない。
ふと想い壱階に戻り、手編みのセーターを脱ぎ既製品のセーターに着替え、既製品の上着を止して手編みのカーディガンを羽織る。真冬はこうするのが良かったのだと此の冬の寒さに思い出す。
亀たちの様子を覗いた後、林檎の匂いのする紅茶を淹れた。壱杯は自分に。壱杯は彼に。紅茶には牛乳と黒砂糖を加え、其処にチョコレイトを添え、あまいお茶の時間にする。
あたしはうんと足りない人間のくせ余計なものばかり身につけてしまっていると想うけれど、何も無駄にせずに過ごしている気がする。