例えば秘密のノートに記すように。

cancion-de-la-abeja(みつばちのささやき)          

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いつもと同じような朝に


 伊達巻風出汁巻き卵を作り終え、予め火の通った大きな海老をフライパンで炙る。壱枚壱枚柄の異なる小さな肆角い平皿に、小さく切った料理を乗せ彼に持っていく。お酒がないなと想ったけれど、小さな酒壜を供えていたことを思い出す。
 今年ほど年明けを感じない年もないと想いつつ、年が明けましたと声を掛けた。

 海老の香ばしい匂いで倖せになった朝。ただそれだけ。

 父にも同じように声を掛けた。
 誰に逢うこともなく、壱日おめでとうを口にせずとも良いことに安堵している。

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