いつもと同じような朝に
2025, Jan 16
伊達巻風出汁巻き卵を作り終え、予め火の通った大きな海老をフライパンで炙る。壱枚壱枚柄の異なる小さな肆角い平皿に、小さく切った料理を乗せ彼に持っていく。お酒がないなと想ったけれど、小さな酒壜を供えていたことを思い出す。
今年ほど年明けを感じない年もないと想いつつ、年が明けましたと声を掛けた。
海老の香ばしい匂いで倖せになった朝。ただそれだけ。
父にも同じように声を掛けた。
誰に逢うこともなく、壱日おめでとうを口にせずとも良いことに安堵している。