例えば秘密のノートに記すように。

cancion-de-la-abeja(みつばちのささやき)          

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「普通」


 面会を終えた帰り道、風が気持ちよく麻入りの紺色のワンピースの裾をゆらゆらさせながら歩く。ふと頭に浮かんだのはひとりの女優だった。出ていると見てしまう女優さんと云うのが何人かいて、彼女も其のひとりだ。
 或る話の中で彼女はオレンヂ色の服をよく来ていた。何処かふわっとした元気な女性は、あたしが勝手に描いている彼女の像そのままで、余計オレンヂ色が印象に残った。
 そうして彼女を想い描いていると、或るともだちが頭に浮かんだ。実際逢ったことは数回しかないが、彼女にはビタミンカラーが似合うと想っている。
 「普通」なんてものはないのかもしれない。けれど想像する「普通」はおだやかで温かく、屈託のない笑顔と誰でもあるのではないかと想うことをさらっと言葉にできる素敵さ・・・。気負いがなく見ていて疲れない。其れがあたしが想う彼女たち。
 其のともだちに今から数年経って手紙を送っても、引っ越ししてたなんて今頃手紙を送ってくるなんて××らしい(笑)、と「普通に」返事をくれるような(然もやはり数年経って)気がする。

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