賑やかな空間
2024, Feb 13
壱度だけ賑やかな空間を好きになったことがあった。集まってはうたったりして騒いでいた男の子たちを思い出す。
五月蠅いのが何故か心地よかった。昨日の痕跡のポテトチップスの袋を片付けながら、雰囲気が悪いと言い近付かない女の子たちのことを初めの方こそ想っていたけれど、しだいに眼は男の子たちの方へ移っていった。
あれほど倖せそうな、祭りにも似た、賑やかな空間を他に知らない。知らなければ知らなかったであたしの日常に変わりはなかっただろうけれど、思い出すとほうせん花の種ほどに胸は爆ぜる。何かしていればいいのだと想うようになった切っ掛けをくれたのが、或の空間だったのかもしれない。
自分の性格を考えるとビー玉くらいな其の宝物を、ずっとあたしは持ち続けていくだろう。ひっそりとした空間で、あたしはひとりで今も書くことをしている。