Hydrangea otaksa
2024, Jun 01
紫陽花を買うのは初めてだった。小振りの白に水色が混じった花は飾り気がなく可憐な姿をしていた。
明日から陸月、水の月。階段を上った処にある神社は陸月になると紫陽花で埋もれた。弐度其処で彼にカメラを向けたことを憶えている。緑の中でうす緑がかった白い紫陽花が美しかった。
紫陽花を買ってみたの、と彼の脇に紫陽花を飾る。青色は苦手だけれど、藍や亀覗きは別。不思議と気持ちが落ち着く。
雷雨に濡れ歩いたことや、金魚を飼ったことや、埠頭に好んで出掛けたことや、水にまつわる出来事をてのひらに乗せればゆらゆらと揺れる水が炫(きら)めく。暫し其処であたしもゆれていたい。