それでも
2024, Aug 03
ロッカー箪笥をばらした。壱度書架をばらしているので、不器用な自分にしてはそれほど手際が悪くなかったと想う。床壱面新聞紙を敷き、始めから終わりまで部屋の中で作業してしまった。
古くなったからただ処分するんじゃないの、ふたりの新しい暮らしを始める為に処分しなければならないものがあるの。そうあたしが言えば、ああ・・・と彼は言葉少なに応えるだろう。
それでもぼろぼろ泣いて・・・。泣いてもいつか海まで流れていくのだろうかと想った。
いろいろなものが自分の中で繋がっている。だからひとつでも無くすとなると泣いてしまう。無くすことも何処かへ繋がっているのだと想いながら、それでも泣く。
今夜部屋を抜け出して海まで行きたいけれど、すっかり人が怖くなってしまった。此の部屋が海にならないだろうか。ロッカー箪笥を無くし空間ができた部屋。最後に大胆に模様替えをしようか。それはそれでまた泣くのだろうけれど。
淋しいのでなく悲しいのでもなく、胸がいっぱいになる此の感情をどの言葉で言い表せばいいのだろう。