不在
2025, Aug 18
向かって右に新たに墓石が建っていて、それまで大きいと感じていた共同の墓石が小さく見えた。手前に白百合が奥に菊があがっている。菊の脇に持ってきた竜胆を挿し、線香をあげる。
けれど、かける言葉が想い浮かばない。僅か伍分で墓を後にした。
其処に夫や父の存在が感じられなかった。
父は常識に囚われない人だった。其の辺りを散歩したり時には家に戻ったり、其処にじっとしている想像ができない。夫も似たようなもので慣習に囚われない人だったと想う。
自分も自分で、昨日夫に一緒に行く?と尋ねている。
仏壇に近付くと鼻先をくすぐる桃のあまい匂いに、取り敢えず食べるときは参等分にしなければ、とみっつ揃った皿を探しておいた。