混沌
2025, Mar 08
日常について考える。
確かに以前と異なる日々を送り過ごし辛さはあるが、非日常的なものは感じておらず、彼と過ごした日々が落ち着いていただけで、気付けば幼少の折から周りに感じている不穏なものや足元が壱センチ浮いていたり絶えず光と影のようなものが眼の前を交錯している感覚など混沌としたものが存在するのに変わりない。何も考えこむ必要はなかったのだ。
菜の花のはなびらは毎日床に落ちる。人の日々に似ているなと想う。
けれど、間近で彼の死をみつめていたのに、自分のこととなるとわからない。毎日毎日自分もあんなふうにはなびらを落としているのだろうか。
昨日と同じようでいて違う壱日。なのに些細なことなど気にも留めず壱日を昨日と同じに今日と呼ぶ。そんなにも軽いあたしの日々。日常と云う言葉が眼の前を行ったり来たりしている。