小さな願い
2025, Nov 29
早朝眠っていることが多くなったが、たまに目覚めてそう冷えていないことがわかると起き出したりもする。
朝の弱い光、車も人通りも無い静かな脇道、周りを囲む樹木。知らない道を自転車で走るのは愉しい。其れが以前は鬱蒼とした森だったと想われる道なら尚更。
花なのか、実が割れたのか、点々とした赤い色に自転車を止める。手を伸ばした後ではっとなり元に戻す。有毒と云うことも否定できない。それでもみつめていると、晩秋の朝の空気の冷たさにこわばっていた頬も手の指もゆるんでくる。
薔薇の実、南天、ノブドウ、・・・。此の季節に見られる筈の実に出逢えていないのが淋しい。ピラカンサス、ペッパーベリー、サンキライ、・・・。どれほど実の生った枝を部屋に置いても飽きることなく、増える毎落ち着いた空間になるのは何故だろう。
昔から植物に助けられていたように想うが、彼らには人に及ばぬ計り知れぬ力が存在しているのだろうか。存在するなら、あたしにも分け与えてくれるなんてやさしい子だと想わずにいられない。いつかあたしも土塊となるのなら、此の身を植物に使って欲しい。