珈琲の花
2025, Oct 09
珈琲の花は白いそうだ。まるで雪が降ったように咲くそうだ。
珈琲豆の袋を新しく開け、匂いが鼻に届いたとき、想ったのは彼のことだった。
珈琲の花を見てみたいな。其の光景に想いを馳せる。
ふっと頭が軽くなる。同時に呼吸が深くなる。取り敢えずと、明日くらいまでは生きようか、などと想う。
百日紅を見上げている彼。其れが瞼の裏で珈琲の花を見上げている彼に変化する。そうして過去と明日を思い出す。
個人の持つ時間の半分は、個人の産物。半分は事実であり、半分は個人の記憶と捉え方に因るもの。
珈琲に添えたブルーベリー味のクリイムチーズに溶けていく。