残っているもの
2024, Aug 26
汚されてしまったと想ったものを戻すべく、壱枚の着物を破棄する為にたたむ。おそらく贈ってくれた人の気持ちも変わってはいないだろう。そして、其れに関しあたしの気持ちも変わっていない。いつか染め直して、などど想っていたけれど、持っているのが辛くなってしまった。
絶えず変化し続ける状況に想いは掬われそうになる。想いを守る為に棄てていくとき、身が切られそうになる痛みにただ泣くだけの今日の自分。
明日か明後日にでも珈琲を買いに行かなくちゃ。玄関から和室の入り口に移した弐体のぬいぐるみに手を振る。
新宿だったか銀座だったかのデパートで、昔彼に買って貰った。誕生日の贈り物としてだった。紐が付いているのでぬいぐるみでなく子供用のバッグなんだろうか。作りがしっかりしていて意匠も素敵で、今見ても可愛いなあと想う。
古びて多少草臥れても、残っているものはみな美しい。