玖月の終わる日に
2024, Oct 01
蘇芳色の毛絲は、絲が余り縮むことなく編み直ししやすかった。
身頃を編み終え袖を肩から編もうとしたところで、計算と実際の長さが合わず、弐度やり直す。それでも気に入らず袖口から編むことにした。
壱日無駄にしてしまったと想い、想った後で何故失敗したかわかったのだから無駄でもなかったと想い直す。
体温は丗陸度肆分まで下がった。睡眠は拾時間とることがなかなかできず玖時間になっているが、調子はだいぶ上がったのではないかと想う。
毎日編み物をする時間ができたことに安堵する。これから自分には難関とも言えることが待っている。混乱しないよう少しでも自分を整えておかないと。
玖月も終わっていく。
初めて乾燥花にしたおみなえしはすっかり黄色が抜けていた。遠くなる光。雨があがったら夏の光とは違う光がやってくる。わかっていながら夏ばかり想っている。