ベンチとミルクティー
2026, Feb 10
火にかけた鍋。紅茶葉の色が牛乳に溶け出す。牛乳は牛乳で膜を張り、想わず頬がゆるむ。
ミルクティーに抹茶味の菓子を添え、脚を投げ出してベンチに座る。
卓と椅子を買うなら椅子のひとつはベンチになっているもの、と云うあたしの希望は叶えられ、大きな卓が欲しかった、と云う彼の希望は希望で叶えられ、胡桃の卓は台所の主となり、引っ越し後もあたしを包んでくれている。
ひとりで座るには大き過ぎる卓。数の余る椅子。
此れをこれから最大限に活かすにはどうしたらいいだろう。
ベンチは切り離して使っても素敵、なんて想っては彼にどう?と語りかける。
両手で持ったミルクティーのカップ。もし此れを欠いてしまったら乾燥花を飾ったりするだろう。
つづく倖せ、なくなることないお気に入りのもの。
外は寒く、風も強くなった。