燐寸
2024, Feb 14
頭痛や喘息の原因となる云々を使用しておらず、と記された燐寸を擦る。シュッと云う音と共に点る焔は哀愁を漂わせ美しささえ感じる。
焔は人を魅了する。そのときそのときで焔を通し心の内に見えるものが違う。
ひとときで燃え尽きる燐寸。其の長さがいい。浸り過ぎても感情過多になり、だいじなものが見えなくなってしまう。そんなことは極たまにでいい。
高島野十郎の蝋燭の絵をもう壱度見られたらいいなと想い、正座などしてみる。
焔は寄り添ってくれる人にも似ている。静謐な空気に包まれると、其処に烈しさを感じる。平和と同じことが言える。是まであたしはずっと守られてきた。其処に守る者がいてこその静謐さだった。
焔を絶やさぬよう、そんなことを想っては燐寸を擦る。
壱日弐回。捌佰肆拾本の大箱を手に壱年は持つなと計算すると、あなたは失敗が多いからとやさしい声が耳に入る。
泣いた傍から燃え尽きる焔が愛おしい。