永遠と壱瞬
2025, Aug 20
自転車で、徒歩で、午前伍時の町をあてもなく移ろう。
とうもろこし畑、垣根から顔を覗かせる百日紅やのうぜんかずら、何処から現れたのか走り去る雉の姿、いつから其処にあるのか畑の壱角の古代蓮が咲いた池、橋の下に拡がる緑、・・・。
昨日眼にした美しさに今日も逢えるとは限らず、瞼の裏に残った束の間の光景が自分の永遠になっていく。
彼に、ほらっ、なんて話し掛け、遠くを指さしては笑う先には朝の光が。互いにそうしては互いに指さす方を黙って見ているだけだった。或のときも今も眼の前に映るものが壊れないのは何故なのかと言えば・・・。
息を吸う。朝を浴びて。鴎の鳴き声さえ近くに聞こえる。