洗濯
2026, May 07
洗濯機の脇に籠をふたつ用意するようになった。
籠のひとつに黒い衣服のみ入れ、ひとつは其れ以外のものを入れる。白い衣類のみで洗濯すると、白い色が長く保てると聞いている。あたしは黒い色を保ちたかった。
黒い衣類だけまとめて洗うと、黒い色が持つようになったと感じている。
アパートや借家暮らしのような煩わしさもなく、ふたつの箪笥の引き出しを入れ替えただけで終わってしまう衣替え。
何枚か残した彼の衣類は、あたしのものと混じった。丈や腰回りを詰め、お気に入りになった彼の麻のパンツ。此の黒い色はいつまで綺麗でいてくれるだろう。
直せずにいるジャケットも、できれば草の匂いも土の匂いも朝焼けの匂いもつけたい。しまったままにせず呼吸させたい。汚しては洗いたい。
生きていること、生きていること、・・・(苦しくて仕様がないけれど)。彼が教えてくれたこと。