彼岸
2024, Sep 24
彼の夢を見ていた。夜中に目を覚まし再び眠りにつこうとすると、廊下の奥からこちらへ向かい彼が歩いてくる気配を感じた。姿は透明ではっきりしないが、気配で彼だと判る。
部屋に入るとあたしの左側に横になった。彼の布団を敷いてなかったけれど、と想い、あたしの布団で一緒に眠るのね、と想っていると、彼の躯があたしの躯の上に来て腕を絡めぎゅってしてくれた。あたしも彼に腕を絡めぎゅってした。暫くそうしていた。
其の後彼はあたしの左側で眠りについた。
納骨をし、もう此処にはいないのかもしれないと想っていた。それとも彼岸なのでやってきたのだろうか。
珈琲豆の袋を切った朝、小雨があがったところだった。電動のミルはとうとう壊れてしまったの、と言い手動で廻すミルで豆を挽く。
洗濯物を干す頃には空は晴れていた。カーテンを風が揺らしている。泣きたくなるほど美しい朝になった。